「ピーチボーイリバーサイド」の評価と感想:闇深バーサーカーと最終兵器王女の世直し行脚珍道中アニメ
「ピーチボーイリバーサイド」の評価
「本当は怖いグリム童話」的な視点で桃太郎伝説を解釈し、人間と鬼だけでなく様々な種族を追加して世界を拡げ、異種族間の争いと共存について描く物語。
見てもらいたい度:❤️❤️❤️❤️➖
オススメ・ポイント
種族間の対立、差別、共存、憎しみ、復讐というテーマを、暗く不気味な雰囲気も持たせつつ描きますが、キャラの明るさと可愛らしさもあり、さほど重く感じさせずに、面白く観せてくれます。
種族間の差別や対立について、主人公サリーは「お互い、もう少し妥協させたい」と考えていますが、サリーは鬼を滅ぼすほどの力を持ち、鬼を殺すことに悦びを感じてしまう得体のしれない存在でもあります。 サリーそのものが和平と破壊、矛盾や葛藤の要素を持っているところはとても面白いと思いました。
12話で世界観と登場人物の説明、主題と謎の提示がひとまず終わったところ、という感じで、ストーリーもまだまだ発展しそうですし、登場人物も提示された謎もどれも魅力的で、とても興味をひかれます。 ぜひ続編を希望したいアニメです。
オススメの回
第5話「フラウと吸血鬼」です。 鬼の理性と心、そしてどうしようもないその本能、そして同族の鬼と新しい仲間たちとの間で揺れるキャロットの心、鬼にしか発動しないサリーの力、人間側の根強い亜人への差別意識が、異種族共存の希望を示すようでもあり、限界を示唆するようでもあり、このアニメの主題がよく表れていると思います。
この後ネタバレあります。
「ピーチボーイリバーサイド」の話順シャッフル
時系列シャッフル版だと「サリー目線」だとか「作品の印象がガラッと変わる仕掛けがある」とか言われていたようですが、正直そういう印象は受けませんでした。
私には、スメラギを第三の主役として見せるための話順変更だったように感じられました。 スメラギの思惑の不気味さや、サリーの謎の力と鬼との戦いを好む本能を見せるにはこの話順がよかったのかなという印象です。
1話でサリーの力を、2話でミコトの力を順に見せたこと。ジュキの「鬼は人間の怨念でできてる」という言葉と、戦いの最中にサリーに対してジュキが言った「笑っているな?楽しいか?」というセリフを最終回で出したところは話順を変えた意味があったように思います。 でも、他の回のシャッフルはどうでしょう、必要あったかなぁ?
Blu-ray 収録の話順は時系列順だそうです。これが答えかもしれませんね。
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— 『ピーチボーイリバーサイド』TVアニメ公式🍑 (@peachboy_anime) September 29, 2021
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私はイッキ見したのでまだよかったと思いますが、毎週一話ずつ視聴してた人には、この話順シャッフルは相当厳しかったのではないでしょうか。 結局私も時系列順でもう一回観てしまいましたし、時系列順でも十分に面白かったと思います。
参考までに時系列順に並べるとこうなりました。
- 第4話「姫と桃」:長髪王女の目覚めと旅立ち
- 第1話「元姫と卯人」:亜人遭遇&逮捕&触手プレイ
- 第2話「鬼と人間」:セトは殺害、メキは救助(可愛いからか?美人だからか?)
- 第7話「種族と居場所」:王国消滅、キャロット名付け
- 第11話「理想と現実」:西の森の魔女の家で中途半端に特訓
- 第12話「決意と別れ」:みんな和解しよう!と呼びかけておいて、最後は脅迫する破邪の塊
- 第5話「フラウと吸血鬼」:ニヒルな吸血鬼がすぐ死ぬ
- 第6話「キャロットとミリア」:ミコトが巫女を助ける
- 第3話「サリーと岐路」:鬼の集会でスメラギ煽りまくり & サリー、ミコトとスメラギからプロポーズ
- 第8話「仲間と仲間」:選べと言っておいて選んじゃいけないってミコト頭おかしい
- 第10話「戦禍と恨み」:スメラギ、裸足にローファーのトドロキ君を殺害、それを見届けるスーパーカブ子熊ちゃん(友情出演)
- 第9話「ミコトとミコト」:うまれてきてごめんなさい
「ピーチボーイリバーサイド」の参考リンク