「映画:メトロポリス」の評価と感想:自分がいくらか成長した何年後かにもう一回観たいアニメ
人とロボットが共存する国で起こる事件を背景に、感情・意思・心とは何かを問う物語。手塚治虫氏の漫画を原作としたアニメーション映画です。
「映画:メトロポリス」の評価
見てもらいたい度:🌆🌆🌆🌆🌆 満点!
※ネタバレではないと思いますが、以下を読まずに観たほうが楽しめる部分もあろうかと思います。
「映画:メトロポリス」のオススメ・ポイント
キャラの動きと演技
キャラの動きはディズニーアニメっぽい、いわゆる「ぬるぬる」した動きです。超人ティマの髪のうごめく様など、ゾワッと来るような芸術的美しさがあります。スチームパンク感のある巨大施設や巨大機械は緻密に描かれ、3Dならではの動きもあって存在感抜群です。
キャラクターの動きと声優さんの演技も良く、中盤の革命家とロボット刑事の会話のシーンでは特に素晴らしいシーンが観られます。
- ロボット刑事:
- どうして人間は、物事の解決の手段に暴力を用いるのですか!
- 革命家:
- わかっているんだ、俺達も。確かにそこが問題なんだ。感情ってやつがな。その振幅の中で少しずつ進歩するしかないんだ。それを肯定しないと、俺達は生きていけないのさ。
このセリフはもちろん、セリフを発する「間」とキャラの表情、動きがとても良く、見事な演技だと感じ入りました。
感情、意思、心
私が感じた本作の主題「感情、意思、心とは何か」については、簡単に答えを提示することはなく、全体を通して深く考えさせるものになっています。
主人公のケイイチとティマの関係はもちろん、二人の世話を焼くお掃除ロボットのフィフィや、ティマに固執するロック、前述のロボット刑事と革命家など、人、ロボットを問わず多くの登場人物から問題提起されていたように感じます。
- 果たしてフィフィの行動は機能なのか?そこに感情は有りや無しや。
- ロックは人でありながら「父」のロボットではなかったか?心があるからこそ暴走した、感情を持った不完全なロボットの反逆だったのでは?
劇伴音楽
戦争に言及する勇ましい演説から能天気な音楽へと移り変わっていく、違和感から始まる冒頭部分など、要所々々で劇伴が効果的に使われています。
極めつけは終盤のクライマックスで流れるレイ・チャールズの「愛さずにはいられない」。この一連のシーケンスでは心をギュッと掴まれ、シーンの中に自分も飛び込んでいくような没入感にしびれました。このときの音量がまたいいんです。
破壊されたメトロポリスの上を飛ぶ白い鳩、そのバックに流れる軽快な音楽も、希望を感じさせる後日談的雰囲気を出していて、音楽でもストーリーを語っている、そんな劇伴でした。
おすすめで広がる世界
本アニメは、みかん(@MMYKuo250)さんが紹介されていたツイートを見て知ることができました。
「メトロポリス」観ました!死ぬまでに観ておいてよかったです。レイ・チャールズの曲に乗せての一連のシーケンス、素晴らしかったです。
— cositayui 💙💛 (@cositayui) October 30, 2022
ご紹介ありがとうございました。😊
みかんさんがツイートされるアニメ感想はとても興味惹かれる内容で、いつも楽しみに読ませていただいています。
「映画:メトロポリス」の関連リンク
- Wikipedia:メトロポリス (2001年の映画)
- メトロポリス|アニメ|手塚治虫 TEZUKA OSAMU OFFICIAL
- 原作漫画:メトロポリス(大都会)|マンガ|手塚治虫 TEZUKA OSAMU OFFICIAL