2024年夏放送アニメの個人的感想や、おすすめポイントを記しました。

「評価」という項目がありますが、これは単なる私の好き嫌いです。作品の良し悪しとは関係ありません。私の好みに共感してもらえるところがあったら嬉しいです。

 

2024年 夏アニメ 49作品の原作・スピンオフ一覧

2024年 夏アニメの原作とスピンオフなど関連作品の一覧です。

 

目次


  

「異世界失格」の評価と感想:居るよねこういう天然ヒモ体質男アニメ


続・荒野の用心棒のフランコ・ネロよろしく棺桶を引きずり歩く旅の一行。棺桶の中身は機関銃と思いきや、顔を出したのは死にたがりの青白作家「センセー」。

死にたいのに死ねない、その気もないのに世界を救ってしまうセンセーの、わがまま放題好き放題、ただ我が道をいく無頼旅の物語。

「異世界失格」の評価

見てもらいたい度:⚰️⚰️⚰️➖➖

 

オススメ・ポイント

誰よりも人の心の芯(真)の部分が見えているセンセーは、物語を書くために他者の心を見つめ、その眼差しで心を救っていく。 でも、当の本人にそんなつもりは無く、ただ傑作を書きたいだけというセンセーのアンチヒーローっぷりに惹かれます。

センセーは(睡眠薬が切れる以外の)大抵のことには慌てず騒がず、(姿勢と顔色は悪いけど)いつも堂々としており、(さっちゃん以外の)他人に依存せず他人を責めたりもしない。その上で、向き合った相手のことはその内面までちゃんと見てくれている。

死にたがりとは自分を捨てていることであり、それは無我無私の境地と言えるのかもしれません。「自分が自分が!」という欲が無いから損得勘定なしで他者の心と接することができる。それに他者は救われる。
そんなセンセーが素敵で、少し憧れてしまいます(死にたがりは別として)。

さっちゃんの動向や、魔王の子の復習劇、ニア君が今後化けそうだったり、最終回で新キャラ追加など、残された話題はいくらでもあります。これは二期をやるしかないでしょう!

でも、二期だ!二期だ!って張り切るの、無我無私のセンセーには似合わないかもですね。

 

オススメの回

誰もがいくらか持っている心の弱さの描写が自分ごとのように響いた第九話「僕を一塊の灰に変えるがいい」は、タイトルの「失格」にふさわしいエピソードだったと思います。

そして、もう一つ、他とは少し毛色の違う寓話的ロマンが美しかった第八話「あの穴はすごく、背徳の匂いがする」もお薦めしておきます。

 

「異世界失格」の関連リンク

 

 

「異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~」の評価と感想:真正・のんびりほのぼの枠アニメ


褒美を餌に神様からいいように使われている主人公が、見た目可愛くて素直で良い子だけど中身は喧嘩っ早くて魔物と見ればソッコーでブッ込んで行く暴力双子を、食べ物で手懐けていく物語。

「異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~」の評価

見てもらいたい度:🧒🧒🧒➖➖

 

オススメ・ポイント

途中、憎悪の視線を浴びせられたり奴隷商人が出てきたり、あやうく「ピリリ紀行」になりそうでならない、「ゆるり紀行」のタイトルに偽りなしの安心して観られるゆるゆるアニメです。

保護した双子ちゃんは聞き分けが良く、病気はしないし、突然意味不明な奇声を上げたりもしない良い子たち。そんな子供は世の中に存在せず、子育ては甘いものではないけれど、こういうファンタジーで現実逃避して癒やされるのもありでしょう。

 

オススメの回

#1「いせかいと 、 ふたご」をお薦めしておきます。全体を通して浮き沈みがなく、のんびり楽しいエピソードばかりでした。

 

「異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~」の感想

#2「よろしくね、じゅーる」のパン屋さんにて、プロに対して『僕が(パン作りを)やって見せますね』は失礼だろうと思ったけど、絵柄の可愛らしさと笑顔の爽やかさで誤魔化されてしまう。それがこのアニメの強さだな、と感じました。

 

「異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~」の関連リンク

 

 

「エルフさんは痩せられない。」の評価と感想:ぽっちゃりの向こう側アニメ


「エルフはすらりとしたスレンダー美人」というステレオタイプに真っ向から歯向かい、ぽっちゃりでもいいじゃないかとキャラの多様性という観点から現代のアニメ界に一石を投じ… たりは特にしていない物語。

「エルフさんは痩せられない。」の評価

見てもらいたい度:🍟🍟➖➖➖

 

オススメ・ポイント

「エルフは痩せているもの」という先入観を裏切った激太りシチュエーションと、その太った原因がポテトという、「エルフはなんか野菜ばっかり食べてそう」という先入観に合致した納得感が面白い。これを狙って仕込んでいるとしたらスゴイです。

登場キャラは多く(多すぎ?)、様々なタイプの太り方をされていますが、皆さん一様にこの世界の食べ物や飲み物が美味しすぎて、と仰っています。まるで、外国からのお客様が日本の食べ物を美味しいと感激されているのを見るようで、なんだか嬉しくなりますね。 ね? なりますよね? ね!?

 

オススメの回

第2話「闇の妖精と麗しの花」です。

『それぞれの体型もチャームポイント』とフォローしたのに『黒光りケツ饅頭が好みとは…』とドン引きされるのは、意表をついたナイス返しでした。

 

「エルフさんは痩せられない。」の感想

登場キャラが違っても、やってることはほぼ同じで予想通りの展開なのは、キャラを楽しむべきアニメだとしてもちょっと辛いかな。

 

「エルフさんは痩せられない。」の関連リンク

 

 

「俺は全てを【パリイ】する~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~」の評価と感想:勘違い大喜利アニメ


主人公と、それに関わる者たちが、何をどう面白く勘違いするかを互いに競い合う物語。

「俺は全てを【パリイ】する~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~」の評価

見てもらいたい度:🐮🐮🐮🐮➖

 

オススメ・ポイント

まず主人公の人柄が良く、それだけで視聴を続けられる十分な魅力がありました。

ミノタウロスを "街なかの牛" と思うなど、主人公がどんな常識外れの解釈をしてしまうかが一つの見どころですが、そんな勘違い芸がどこまで持つかが評価の分かれ目だと思っていました。
4話目ともなり「勘違いもそろそろ苦しいか?」と思いきや、ギルドの親父さんや弟子志願の王女様もボケに加わっていき、最後まで笑いの勢いは失われませんでした

ストーリーは実に単純で、だからこそ勘違い芸が生き、観る側もそれに集中できました。
キャラの魅力に、作画と動きと演技も良く、毎回「んなアホな!」と言いながら観るのが実に楽しかったです。

大喜利、もっともっと観たいので、二期をぜひお願いします。

 

オススメの回

第6話「俺は猛毒をパリイする」です。

良い意味でも悪い意味でも度を越したお人好しの主人公が清々しいです。
毒に強い理由が、普通なら「アホちゃう!?」となるところ、この主人公だと納得できてしまう説得力も痛快でした。

主人公に『なぜこんなにも自分を過小評価しているんだ…』と言わせるシナリオにもクスリとさせられます。

 

「俺は全てを【パリイ】する~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~」の感想

エピソードタイトルを、各回の最後に "ドン!" と出すのは良いアイデアだったと思います。特に一話でのそれは、オチが決まった後の「おあとがよろしいようで」感がありました。

 

「俺は全てを【パリイ】する~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~」の関連リンク

 

 

「しかのこのこのここしたんたん」の評価と感想:ストーリーを意識したら負けアニメ


東京日野の猛獣が野生の鹿に翻弄される様を描く Deerful ストーリー。

「しかのこのこのここしたんたん」の評価

見てもらいたい度:🐯🐯🐯➖➖

 

オススメ・ポイント

最初から最後まで休む間もなく Top deer で繰り出されるナンセンスギャグとパロディと不条理シチュエーションに振り回されながら、必死にカオスに抗い奮闘する主人公(こしたん)の、健気でお人好しで仲間想いでお茶目でチョロかったりする姿が見どころです。

毎話、こしたん(主役)の魅力を引き出す触媒として、鹿の子(脇役)が良い働きをしてくれていました。どの回のどこから観ても楽しめます。

OP/ED 曲、挿入歌、BGM の音響、リアル鹿 3D モデルなど、他にも聴きどころ見どころはいっぱいです。どれも出オチとかではなく、何回もの鑑賞に耐えうる立派な”作品”でした。

 

オススメの回

#03 の熱唱こしたんも捨てがたいですが、初回のインパクトを重視して#01「ガール・ミーツ・シカ」を推します。

 

「しかのこのこのここしたんたん」の感想

ストーリーを無視したハチャでメチャなギャグに、懐かしさを感じました。

 

「しかのこのこのここしたんたん」の関連リンク

 

 

「新米オッサン冒険者、最強パーティに死ぬほど鍛えられて無敵になる。」の評価と感想:おっさんそそのかしアニメ


あきらめるのか?それでいいのか?「んなわけねーだろ!!」に心底感動した大勢のうち、実際に一歩を踏み出すのは 1% にも満たない。

おもむろに腕立て伏せを始めたそこの君。おめでとう!君はその 1% だ!

その腕立てがただの 1回だったとしても、それによって 0.0001ミクロン夢に近づいたかもしれない。100回繰り返せばそれが 0.01 ミクロンになる。夢までの距離がいったい何万メートルあるのかは知らないがな。

人生ってのは、そういうもんだ。

「新米オッサン冒険者、最強パーティに死ぬほど鍛えられて無敵になる。」の評価

見てもらいたい度:👍👍👍👍➖

 

オススメ・ポイント

オールドルーキーが必死の(実際、何度か死んでる)努力で、忘れようにも忘れられなかった子供の頃からの夢を叶えるド根性物語です。

最初は OP曲に「変なボーカル」、本編に「そんな勘違い無いでしょ」と否定から入りましたが、回を重ねるごとに惹かれていき、最後はノリノリで拳をふりながら OP曲を聴き、熱を入れて本編を視聴するようになりました。
何だかその気にさせてくれる、「元気をもらう」という表現がピッタリの作品だと思います。

大きな流れとして、主人公の夢編とアンジェリカちゃん(ヒロインB)の努力編の二本立てが楽しめます。リーネットちゃん(ヒロインA)に支えられながら夢を手にした主人公が、今度は別の人の背中を押す側になるという流れの中で、主人公の優しさと強さを見ることができました。
2度ある "最終回" でも、それぞれ熱い感動が味わえます。

 

オススメの回

9話「全てを持って生まれた完璧な天才」です。

いい最終回だった 4話「オッサン、冒険者になる」が最高かと思っていたら超えてきました!
夢を諦めかけたアンジェリカちゃんを、言葉ではなく後ろ姿で励ます主人公が素敵です。

 

「新米オッサン冒険者、最強パーティに死ぬほど鍛えられて無敵になる。」の感想

アンジェリカちゃんの『バケモノどもが無茶振りしてきますわ!』とかのお嬢様ツッコミ(ボケかな?)が、口調はお上品ながら言葉のチョイスがお下品だったりで好きです。

オリハルコン・フィストが有名なのかそうじゃないのかよくわかりません。リーダーを見て『なぜゴブリンが?』という場面がよく出てくる。それと、主人公は修行を経た後に魔物と戦ったことがあるようだが、元ギルド職員なんだから魔物の強さはよく知ってるはず。なのに主人公は自身の強さを認識できてない。
こういう整合性に難を感じる点が少し気になりました。

 

「新米オッサン冒険者、最強パーティに死ぬほど鍛えられて無敵になる。」の関連リンク

 

 

「ダンジョンの中のひと」の評価と感想:絵柄の可愛さに騙されそうアニメ


それぞれ一点尖った才能を持つも、それ以外がダメダメな二人が、お互いのダメさ加減に驚きながら仲を深めていく物語。

「ダンジョンの中のひと」の評価

見てもらいたい度:🗡️🗡️🗡️➖➖

 

オススメ・ポイント

人為的に作られて調整され運営されているダンジョンを、その管理側から描く視点が新鮮でした。 野生のダンジョンだと思い込んでいた探索者(冒険者)の常識が崩れていく様子も面白いです。

主要キャラである風切りの娘とダンジョン若女将の二人が、それぞれマトモな面とズレた面を持っていて、互いにボケたりツッコんだりしてる愉快な日常風景とは裏腹に、死んだモンスターは契約にもとづいて食用にするとか、ダンジョン内で起きる犯罪とかの、非情さ、残酷さという暗い影の部分が見応えがありました。

#5「仕事仲間、家族」にてのダンジョンのおっちゃんのセリフ『嬢ちゃん(若女将)に足らんのは人手じゃない』や、先代と別れてそれぞれ独りになった風切りの娘とダンジョン若女将の二人に共通する点など、ダンジョン管理の裏話をネタにしながら、孤独を癒やし人間らしく生きることを描いているように思いました。

 

オススメの回

#3「氷狼の牙」をお薦めします。

魔物側視点での戦いの描写が興味深い回でした。性被害や殺人など、明るく甘いファンタジーじゃない生々しい描写には、このアニメらしさが出ていると思います。

 

「ダンジョンの中のひと」の感想

風切りの娘は基本無表情なもので、たまに微笑んだり、焦ったりすると、とても可愛い

#4「シーフギルドとダンジョン」もつれ状態のスライムを用いた情報転送。地球の現代科学の先を行く量子テクノロジー!

お手伝いゴーレムがロボットっぽい。ヒューイとデューイ味があって可愛い


アントムルグはアンクル・トムのアナグラム? 他にアナグラムらしい単語が見つからないし、ただの偶然かな?

 

「ダンジョンの中のひと」の関連リンク

 

 

「逃げ上手の若君」の評価と感想:美少年だからよかったけどアニメ


逃げ上手というより "逃げ中毒" な少年が、命がけで逃げることに悦びを感じる変態であることを自覚し、より強烈な刺激を与えてくれる仲間を募り、快感に頬を染めながら成長していく物語。

「逃げ上手の若君」の評価

見てもらいたい度:🪷🪷🪷🪷➖

 

オススメ・ポイント

一話から全開! 本筋に一直線に突入しながらも、状況説明や主要人物の紹介もしっかり、しかも美しく見せてくれます。 全編に渡って無駄なく、卒なく、中だるみなど全く感じさせません
その上、絵はキレイだわ、ストーリーは面白いわ、キャラは魅力的だわ、アクションは熱いわ、ギャグはバッチリはまるわで、欠点がなくて逆に面白くないです。

絵の綺麗さでは、色遣いの美しさが特に印象に残りました。派手ですがギラギラした感じではなく、千代紙のような艶やかさを感じます。
色としての印象が強かったフレッシュな血しぶきは、ねっとりとした粘度と、噴出したての生暖かさまで感じられました。

OP の音と動きのシンクロも心地よいです。特に、「あーなた♪」のボーカルとぴったり合った雫ちゃんの舞いの気持ちいいこと。 この OP、とても丁寧に作られているようで、巫女さんバンドの琵琶パフォーマンスのシーンなど、3人が琵琶を振る角度やタイミングがそれぞれ違っていたり、向かって左の巫女さんだけ途中でウィンクしたりしています。


第四回「貞宗登場!」で小笠原流の解説を入れることで、このアニメが現代と地続きの話である実感を持たせています。これにより、主人公に起こる悲劇的な結末の史実が思い起こされ、それがアニメの中の主人公と仲間たちの日常や、頑張り、笑顔を一層輝かせていました

「俺たた」エンドも悪くないけど、ぜひ続編を観たいアニメです。

 

オススメの回

第五回「決着!犬追物、そして…」、と言いたいところですが、第七回「冬の子供たち」での亜也子ちゃんの『よーし、よーし』にやられたので、こちらを推します。

他のどの回も一様に面白く、全部の回がお薦め回です。

 

「逃げ上手の若君」の感想

「逃げ」だからって勘違いしちゃいけないよ。「逃げてもいいんだよ」教とは違うんだ。
戦術が「逃げ」ってだけで、逃げてるわけじゃない。あくまでも「逃げ」を手段として、敵に、物事に、困難に立ち向かってるんだよ。

 

「逃げ上手の若君」の関連リンク

 

 

「魔導具師ダリヤはうつむかない」の評価と感想:魔道具が雨具というのがピンとこなかったアニメ


うつむかずに生きていくと決心した主人公が、家で友達と飲んでばっかりの物語。

「魔導具師ダリヤはうつむかない」の評価

見てもらいたい度:🦶🦶➖➖➖

 

オススメ・ポイント

魔導具師という仕事が好きという主人公の気持ちと誠実な姿勢、亡き父の娘を想う気持ち、支え合う友情など、ドラマとしての見どころは多いです。

第3話「真実の愛?」までが長い序章、"うつむかずに生きていく"物語がいよいよここから始まる!と思ったけれど、亡くなった親族との過去に引きづられ、終わってみれば全話通してプロローグで終わった印象でした。

 

オススメの回

第6話「妖精結晶の眼鏡」です。

主人公の仕事への真摯な気持ちと、相方の男との友情のエピソード。「これって恋?」みたいなベタベタが無く、すっきり爽やかな味わいです。

 

「魔導具師ダリヤはうつむかない」の感想

魔道具に電化製品的なイメージを抱いていたもので、ベストセラー魔道具が雨具、開発に力を入れるのが 5本指靴下というのに馴染めませんでした。
それもあってか、創る楽しさが今一つ伝わって来ず、作成過程での工夫や試行錯誤、課題解決部分の面白さを味わうことができませんでした。

第6話「妖精結晶の眼鏡」で親父さんが言う
『素材と話しながら魔法付与をするんだ』
『魔導具や素材と分かり合えることがある』
は、ものづくりの勘どころを表現した言葉でとてもしっくり来るのですが、その後に主人公が思い浮かべるイメージはどうにもそれじゃない感が…。本当に会話してどうする…。

第3話「真実の愛?」で、主人公が森に入る際になぜ男装したのか説明がないのが気になります。次回であっさり女性だとバレてるし、エピソードの都合上そうしただけに見えてしまいました。

第8話「ロセッティ商会」などで商業ギルドの窓辺のカットがちょいちょい出てきますが、毎回同じ光と木の葉の色で、時間の経過や季節を映し出してるようでもない。これは何なのでしょう?
逆に、時間はそれほど経過してませんよ、ということを表現してる?

 

「魔導具師ダリヤはうつむかない」の関連リンク

 

 

「ラーメン赤猫」の評価と感想:観るだけで食べなくても温ったかくなるアニメ


そのゴールド・フィンガーとハート・オブ・ゴールドで猫たちの信頼を勝ち取っていく主人公の姿を通し、様々な人々や猫々の心を暖かく描く物語。

「ラーメン赤猫」の評価

見てもらいたい度:🍜🍜🍜🍜➖

 

オススメ・ポイント

思いやりだとか絆だとか大仰に構えずに、優しさが自然に表現された、昭和の良質なホームドラマを観るような心地よさと安心感がありました。
「好きなことで生きていく」とか「やり甲斐」とか、そんなに気負うことなく、寝て・食べて・仕事して、そうやって日々を健全に過ごしていく。そんなシンプルな幸せに心が癒やされていく。また明日も観てしまいそうです。

人間が演じてもフツーに面白いお話だけれど、猫であることで特別な設定が生まれ、それが面白みを一段上げています

登場人物(猫物)は単にキャラが立っているだけでなく、全体でいいバランスとなる(毛色や柄を含めた)それぞれの個性を持っています。擬人化されてるんだけど、耳や尻尾の動きなど、感情表現がしっかり猫してるのもいいバランスです。

ラーメンどんぶりの雷紋が同じ文様の繰り返しなのに、サブタイトル画面をぐるりと縁取る下側では猫の肉球に見え、上側では伏せた猫に見える作り込みには感心します。


お店の引き戸の取っ手が猫の高さ部分にもちゃんとあるなど、細かい所にさり気なく工夫が凝らされている点にも好感を持ちました。登場人物が挨拶とかお礼とかしっかりしてる点も気持ちが良いです。

C パートの「毎日 赤猫」は本編の補足だったり、裏話的な面白さを追加するもので、毎回とても楽しみなパートでした。

行きつけの店、変わらぬ味、これが私にとっては大切で、このアニメに惹かれるのも観ればきっと満足させてくれるという安心感があるからなのでしょう。

 

オススメの回

二杯目「ハナちゃんのプロ意識」「製麺室の⻁」です。

どちらも主人公の仕事に対する真摯な態度、店を想う気持ちが伝わってくるエピソードでした。
佐々木さんの知略と、意外とチョロかったハナちゃんも愉快です。

八杯目「お客様に年齢制限なし」も、良い事したね、で終わらないのがいいです。

ハナちゃんが『(当たり前と思って)期待されたら困る』『(このレベルのサービスを)いつもできるわけじゃない』とシビアに意見するところが現実的でリアルで、でもそれを言ってるのは猫で、聞いてる方も猫というファンタジー。

 

「ラーメン赤猫」の感想

九杯目「消えたコンフィ事件」での、『なんでよ!!』後に見せるハナちゃんの "怒った猫の野生的ガッツキ" には、「あぁ〜、猫こうなることあるある」と一人で大喜びしてました。

十杯目「ラブリーぴぴちゃん」では、ハナちゃんと元飼い主の『ごめんね』ユニゾンに泣いて、リーゼント・サブちゃんの猫らしい天然っぷりに吹き出し、御所川原さんに幸せになってほしいと願いました。

オープニング映像の最後のカットが原作漫画がインディーズから通常連載へ移行するお知らせのときに描かれた喜びのイラストだったことに、作品への愛を感じました。


第一話を観たときは、面接に来たことを言い出せずにズルズルと流されていく主人公の、なんとも煮えきらないぬっるいラーメンみたいな態度が大っ嫌いでした。でも、回を重ねるごとに主人公の誠実なところがだんだん好きになってきて、友達になりたい、一緒に赤猫で働いてみたい、いや皆で一緒にお昼寝したいと思えてきました。
私、大の猫好きなので、赤猫で働いても御所川原さんみたいになるのがオチでしょうけども…

ぜひ、続編を、いや、次の開店日を心からお待ち申し上げております

ところで、サブタイの BGM でムーミンの主題歌を思い出すのは私だけ?

 

「ラーメン赤猫」の関連リンク

 

 

 

2024年 夏アニメの原作とスピンオフなど関連作品の一覧です。

2024年 夏アニメ 49作品の原作・スピンオフ一覧